ようこそ人類、ここは地図。

私たちにおける、素晴らしい座標を

2017-09-01から1ヶ月間の記事一覧

世界が滅びてもいいなんて嘘つき。

世界なんて滅びてもよいの。 あなたとわたし、ふたりきり残して。 さっさと滅びてしまえ。 余白だらけになってしまえ。 完璧も片手落ちも曖昧も不透明も、 意味たちはすべて光になってしまうのが正しい。 風のように賢いあの人は。 風のように去ってしまうあ…

10月8日、イベント詳細です。

先日お知らせしました「ときどき、透明になる家を作ろう!」のイベント申込ページができました。 イベントの詳細情報も載せておりますので、お時間ございましたらご覧下さいね。 2月5日による、参加型アート・イベント 「ときどき、透明になる家を作ろう!」…

泡立つコミュニケーション、限界が好き。

限りあるもの。 それは、面白く、切なくて、愛おしい。 終わりや範囲が決まっていることで、その内側の内容物はそこからはみ出さんと煮え立ち、ひとりでに踊り、極まっていく。 「ここまで」と定める限界線の周りには、湖の岸辺にたえず水が打ち寄せるがごと…

ときどき透明になる家を一緒に作りませんか?

アートイベント 『ときどき、透明になる家を作ろう!』のお知らせです。 先日、アムステルダムに住む友人の建築家から面白いペンキをもらいました。 彼いわく、 「これを塗ると、ときどき建物が透明になるんだ。僕は試したことないけどさ。オランダのアーテ…

戯曲『電車という病』

タダシ 「ぼくの姉は電車病です。 とりつくしまもないくらい。 電車病というのは、あ、姉貴どこいくんだよ。 姉 「きまっているじゃない、タダシ。 線路を走りに行くのよ。 タダシ 「こんな夜中にあぶないだろう。 姉 「ばかね、試運転できるのはこの時間し…

わたしが雨を好きなのは。

あさ起きて、まどのそとが雨の音にみたされていると、 ふと、思い出すのです。 わたしのこのうつくしい孤独を。 この世界において与えられた、私というひとつの小部屋。 その場所は、どんなふうにはげしく、雨が降りつづけたとしても、 湯気ひとつたてずに、…

めくじら

あんにょん。 目くじらを立てている人が南にいるというので、会いに行くとそれは事件。 巨大な海の生き物が、その人の瞳にぶすと突き刺さっている。 だいじょうぶなのですか。 くじらをなでなで触りながら私が質問すると、 あまりだいじょうぶではありません…

透明なくらし

ゆふがた きっぷをてにつかれたおかおで おつとめからかえっていらっしゃる かえるあなた よくしつをあたため おゆうしょくのしたくをして かみをとかしてからえきまで えきまであなたむかへにいって きえさるわたくし えきからのさかみち くだりながらとぼ…

マジカル・リサイクル・サービス

マジシャンになりたいと思ったことは一度もない。 タネとしかけを育てるのにずいぶん骨が折れると子どもの時から聞かされていたし、ほとんどお手本に近い失敗例を間近に見ながら育ったせいだ。 僕のパパンは生まれて1時間もたつともうマジシャンになると言い…

大名庭園、お着物道を通りゃんせ。

まあこう見えて、あたしはこわがりやから、世の中にはこわいことってぎょうさんあると今まで思ってたんよ。 せやけどな、ほんまにおそろしくて、足ビビビってすくんでまうような、そんなおっとろしいもんなんて、そうそうあらへんねやってあたし、こないだ分…

幽体離脱の父。

困っているのは、ほかでもない 私の父のことなのです。 いったい、いつから始まったのか、 私もくわしく知りません。 よくよく記憶をたどってみれば 確かに、赤いランドセル。 わたしが九九を習うころ 事態はすでに あのすがた あのころ わたしが恐れたもの…

宇宙人のきもち。

宇宙人のきもち、を考えるときの私は、 だいたい地球人のきもち、を考えてしまっているのです。 宇宙人のきもち、を考えるときのいちばんのちゅういは、宇宙人は地球人にあらず。 そのことをちゃんと、よくよく、考えること。 それにつきるのだ、とファミマ…