新しい場所に立つと、今まで居た場所は古くなるのだろうか。
過去、という引き出しに投げ込まれて、色褪せてしまうのだろうか。
きっと、そんなことはない。
まったくの新しい、
白紙のような現在に立つ、
僕たちの目に映るものは。
それは別世界の過去。
それは生まれ変わっている。
取っ組み合いの最中には、
決して見ることのできなかった、
傷だらけの背中を、
僕たちは見る。
澄んだ呼気を血液で濁らせて、
身体のすみずみに体温を燃やしながら、
這いずり回っていた戦場を、
いまの僕たちならば、
全力で抱きしめられる。
生きてゆくこと。
白紙の場所に立ち、
また立って、
なんどでも立って、
生まれ変わった新しい過去に、
出会い続けていくこと。
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新春。
本年も皆さまと共に、すこやかにのびのびと日々を過ごしてゆければと思っております。
どうぞよろしくお願いいたします。
新年のご挨拶と日々の感謝を込めて。
2月5日、ゆみ